(7月26日火曜日)

映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』
井筒和幸監督「若い時にこそ、経験する、知る、知力をつける」と熱弁!!


25日、東京・ニッショーホールで、映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』の試写会にて行われたトークショーに井筒和幸監督が出席した。

井筒監督といえば、歯に衣着せぬ物言いで有名な人物。映画監督として「パッチギ!」、「ヒーローショー」、「黄金を抱いて翔べ」などヒット作で、多くメガホン取っている。

舞台に登壇した井筒監督は本作のパネルをじっくりと見ながら「いっぱい映画賞を取ってるね。僕は映画賞とは無縁だから(笑)よろしくお願いします」とボヤキ混じりの挨拶に客席の笑いを誘った。
中学生ぐらいの頃から教師になりたかったという井筒監督は「この映画を観て、こんなヤンチャな奴らの教師をやりたくない。こんな教室に赴任したらたまらない」と思ったと話し、本作に登場する様々な人種が集められた落ちこぼれクラスの生徒たちに自身も井筒スクールと呼ばれるほど、これまで新人俳優を現場で指導し鍛え上げてきたことや問題児たちを扱った作品も多く、通じるのかもしれない。

本作でも扱われているアウシュヴィッツ強制収容所。ワルシャワ映画祭に招待された時に訪れたという井筒監督は、アウシュビッツ収容所について「このアウシュビッツはドイツ語で、実際はポーランド語で『オシフェンチム』」という。この時に井筒監督はこの言葉が、なかなか思い出せず「若い時に知って覚えておけば良かった」とポツリ。いまの若者へ“若い時に知り、覚えておく”ことが良いと教訓を示したが、なかなか思い出せず苦笑いをする井筒監督に客席もつい笑ってしまう場面もあった。

収容所を訪れた井筒監督は「心に迫って、息ができない」と話し、また残されている状態について「きれいにして残ってます。狭い中に三段ベッドなどが並び、5、6人で寝ていたのかな。当時は貨車で運ばれ、駅で降ろされ、すぐ選別されるそこからいわゆるガス室まで、そんな遠くなくて、ほんの何十分かの間に行われていたんだと感じ、心に迫って息ができないって、こういうことか…」と感じた思いを言葉にした。

本作について「もっと若いころにこの映画と出会いたかった。僕は若い時に、こういう教室にいたかった。やはり人間というのは、若い時にどんなことであれ、経験する、知る、知力をつける、ということが大事だといつも思うから」と熱弁に客席も耳を傾けていた。
(オオタマコト)



【ストーリー】
パリ郊外のレオン・ブルム高校。様々な人種の生徒が集められた落ちこぼれクラスに、歴史教師アンヌがやってくる。情熱的なアンヌ先生は、生徒たちを全国歴史コンクールに参加するように促すが、「アウシュヴィッツ」という難しいテーマに彼らは反発。ある日、アンヌ先生はアウシュヴィッツ強制収容所の生存者レオン・ズィゲル氏を授業に招待する。自分と同じくらいの年齢で実際に強制収容されたレオン氏の壮絶な体験談を聞いた生徒たちは、この日を境に変わっていく――。



映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』
監督:マリー=カスティーユ・マンシオン=シャール
脚本:アハメッド・ドゥラメ、マリー=カスティーユ・マンシオン=シャール
出演:アリアンヌ・アスカリッド、アハメッド・ドゥラメ、ノエミ・メルラン、ジュヌヴィエーヴ・ムニシュ、ステファン・バック 
配給:シンカ
公式サイト:kisekinokyoshitsu.jp

映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』
8月6日(土) YEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町、角川シネマ新宿ほかにて全国順次公開!